新人デザイナーを育てる。デザインを教えるポイント

2023.04.01Design

目次

新人デザイナーを育てる。デザインを教えるポイント

デザイナーをしていて新人デザイナーにデザインを頼んだり、後輩指導の担当を任されたりする事があると思います。しかし、デザインの中でなかなか思った通りのものが上がってこない、修正指示の意図を理解していないなど難しい部分もたくさんあると思います。

今回はなぜそういうことが起こるのか、どうすればデザイナーとしての成長してもらえるのかを紹介しようと思います。

新人デザイナーが陥るミス

修正指示 = 答えだと思っている

よく新人デザイナーがやることが、「修正指示をそのままする」ということです。なぜダメかというと、問題点を理解せず最善の答えはなにかという考える部分をせずに修正指示を行う人が多く、根本が改善されていないデザインが上がってくる事が多くやり直しを繰り返すことが多いからです。

あくまで修正指示というのは、客観的に問題がある部分を指摘し解決するためのポイントを伝えているだけであり、デザイナー本人がその問題を解決する方法を見つけないといけないということに気づいていない新人が多いと思います。

全体を見れていない

修正指示を出したときに、指示した部分だけを直して完了したと思う人がいます。しかし、何かを変更する場合その修正箇所以外にも影響が出ることが多いです。文字修正だったとしても、改行が変わるスペースなどが変わってくるなど、全体を俯瞰して見る必要があります。

自己完結している

デザインを始めたばかりの新人の方などは、自分一人で修正を対応しないといけないと思っている人が多いように思います。わからなかったり、うまくいかないときは先輩や他の人に聞くなど、自分の頭の中のデザインスキルに頼るのではなく、いろんな人の意見を聞き、選択肢を増やすという考えも持つ必要があると思います。

確かに、周りの先輩は忙しそうにしているや、声をかけづらいなどあるかもしれませんが、そこはデザインを良くするためには行動するしかないのかと思います。

私が感じた新人デザイナー・後輩を育てるポイント

私は新人デザイナーや後輩を教えたり、育てたりするのは得意ではありません。ですので、過去に私を指導してくださった方がどういうことをしてくださったのかを基に振り返り、今の自分に活かされていると思うことを書いてみようと思います。

丁寧に忍耐強く教える

まさに、一番大事なのはこれだと思います。思い返すだけでも感謝しかないのですが、逆の立場を経験してすごく感じるのは人に何かを教えるというのはすごく大変だということです。ただ単に指示通りにしてもらうのは簡単なことですが、教えるということはその人に理解させ自分で判断できるようになるまで伝え続けるということです。

それが、デザインだから余計に大変なんだと思います。正解はひとつではないと言いますが、フォントや、配色や構成など様々な要素が関係してくるデザインにおいて、正解へのパターンがいくつもあり理解させるには根気がいる作業だと思います。

具体的には説明しない、考えさせる

ある程度デザインのスキルが上がってきたら、問題点だけ伝えて改善方法は自分の頭で考えさせることも重要です。

クライアントと直接やり取りをする

私が一番デザイナーとして成長できたと思うのはクライアントと直接やり取りをするようになってからだと思います。それは、クライアントが何に課題を感じ、修正指示を出した理由が明確にわかるからです。また、リアルにクライアントやお客様をイメージする事ができ、こうした方が伝わるのではと提案なども浮かびやすくなる気がします。

個人の意識でしかない

結局は、自分が成長したい、もっとこうしたいという向上心がないと何を伝えても伸びないのだと思います。教えてもらうというのはひとつのきっかけでしかなく、大切なのは自分がどうなりたいのか、どうありたいのかだけだと思います。これだけ情報が溢れている社会で、自分から情報をキャッチしに行く行動力と、現状をアップデートしようと思う意識がない人を成長させるのは難しいと思います。

まとめ

今回は指導していただいた経験を基に書いてみましたが、両方の立場を経験した私が言えることは人を育てるということは大変で難しいということです。指導してもらっていたときは、なぜ?や不満などもありましたが、何年かたって当時を思い返すと感謝しかありません。