正しいことでは人は動かない。AI時代に人を動かす為に必要なこと
2025.10.05AI
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AIに質問すればどんな内容でも回答がでる時代になり提示する内容は常に合理的で正確です。だたし、どれほど正しい提案があっても人がその通りに動くとは限らないケースを多く見かけます。正解が導き出される時代にどうやって人を動かし組織を動かすことができるのか?今回はAIが導く正解と人間の感情とのあいだにある乖離について紹介しようと思います。
AIが示す正しさと現場の乖離
AIの活用が広がるなか意思決定の場ではデータが重要な基準になりつつあります。AIは膨大な情報を処理し最も効率的で合理的な答えを出してくれますが、現実の組織ではその提案がそのまま受け入れられるとは限りません。たとえ合理的であっても現場では納得できない、現実的ではないといった正論が受け入れられない場面も多くあります。その背景には感情や信頼といった数値化できない要素が存在し、AIが導く正解と人が納得して行動に移すプロセスはまったく別の原理が働いているのだと思います。
人を動かすのは正論ではなく共感
人の意思決定は必ずしも合理性だけでなりたっているのではなく感情や信頼といった非合理的な要素が大きな影響を持つのだと思います。正しい主張であってもそれが相手の経験や価値観を否定する形で伝われば、人は心を閉ざしてしまいます。逆に、多少の非効率があっても納得できたりちゃんと考えてくれたと感じる提案には人は自然と動きます。つまり人を動かすにはまず人間の心理を深く理解することが重要です。相手の立場や感情に目を向けその心の動きを丁寧に読み解くことで、はじめて効果的な働きかけが可能になるのだと思います。
自分事として受け止められるように伝える
正しいことを組織の中で実行に移すためにはその正しさを人が共感できる形へと変換してつなぐ役割が欠かせません。リーダーやマネージャーに求められるのは正論をそのまま伝えるのではなく、その背景や意図を文脈の中で解きほぐし相手の心に届く形へと変換する力だと思います。数字や合理性の裏にある人の思いを汲み取り、相手が自分のこととして受け止められるように伝えることが組織を動かすために重要です。正しいことを進めるには正しさを貫く力だけでなくそれを受け入れてもらうための柔軟なコミュニケーションが必要だと思います。
正しいことをするには信頼が必要
また、正しいことを実行するには信頼が必要です。どれほど正当な主張であっても周囲との関係が悪い状況では孤立や反発を招きやすくなります。何をいうかよりも誰が言うかが重要なのだと思います。信頼がある人の言葉には重みが生まれ正論であっても受け止められ方が違ってきます。逆に、信頼を欠いた人の正しさは正論ではなく圧力として受け止められてしまうこともあります。日々の誠実な対応や約束を守る姿勢が周囲に安心感を生み、結果としてこの人が言うならと人を動かすことができるのだと思います。
まとめ
AIの普及により判断の精度や正しさの客観化は可能になったかと思います。しかしそれだけでは組織を動かすことはできません。最終的に人を動かすのは共感や信頼、尊敬といった非数値的な要素なのだと思います。日々の誠実な行動や言葉の積み重ねによって信頼を築いていくことがAIの合理性を実行力につなげる為には必要なのではないでしょうか?