デザイン経営とは?経営とデザインの関係とは?

2020.05.17Marketing

目次

デザイン経営とは?経営とデザインの関係とは?

今回、経済産業省と特許庁が2018年に「デザイン経営宣言」という報告書を出した事もあり、デザイン経営という言葉が一般的になってきた今。切ってはきれない関係になったデザインと、経営。デザイナーやクリエイターに求められる役割が多様化するいま、デザイナーはどのように経営に関わっていけばいいか、デザインに求められるものは何か?について話そうと思います。

デザイン経営とは

デザイン経営宣言とは、経済産業省と特許庁が2017年に共同で立ち上げた「産業競争力とデザインを考える研究会」による提言をまとめたもので、日本企業の経営に「デザインの視点や思考を取り入れ、新たなイノベーションを生み出す力・国際競争力を高めよう」という考え方を表したものです。

デザイン経営宣言ては、具体的に下記のようなものが示されています。
・デザイン責任者(CDO,CCO,CXO等)の経営チームへの参画
・事業戦略・製品・サービス開発の最上流からデザインが参画
・「デザイン経営」の推進組織の設置
・デザイン手法による顧客の潜在ニーズの発見
・アジャイル型開発プロセスの実施
・採用および人材の育成
・デザインの結果指標・プロセス指標の設計を工夫

デザインと経営の関係とは

デザインはデザイナーが経営は社長がやるもの。そう思う方も多いと思いますが、なぜ「デザイン経営」という言葉が出てきたのでしょうか?それは、大量にものが生産される時代に、もの自体に対する価値低くなってきているからではないでしょうか?

つまり、ものづくりの技術、精度が上がってている昨今、ものの機能に対する価値ではなく、デザイン的な、このブランドだから購入するといった、付加価値に重きが置いているのが理由だと思います。企業は自社の独自性、ブランディングを高めるという事が今求められているのではないでしょうか?

デザイン経営において、デザインに求められることとは?

では、デザイン経営においてデザインに求められる事とは、例えば、ロゴマーク。このロゴマークを見れば、あの企業の商品だとわかる。そして、この企業の商品はこういう特徴があると連想できる。それがデザインの力なのではないでしょうか?しかし、ブランディングというものは時間を要するものです。

このロゴマークはこの企業といった認識を埋め込むには、何度も繰り返す事が必要です。そして、独自性。先ほど話したように、この企業=こういうものといった認識を生むには、他社との差別化があった方が覚えられやすく、ふとした時に思い出される(繰り返し思い出される)といった行動に繋がるのだと思います。

デザイン経営=ブランディング?

では具体的に、ブランディングとはどういうことなのでしょうか?

ブランドとは

ブランドは元々、牧場の所有者が自分の家畜などに焼印を施し、他者の家畜と区別するために行われた行為を表す北欧の言葉に由来していると言われている。

Wikipedia

上記の事から、ブランドとは自社の独自性、商品の区別ができるものという事が考えられます。ここの区別というのがキーワードになるのですが、大量にものが流出している昨今でどう区別をつけていくのが、いいのでしょうか?機能性で区別=差別化できればそれはそれでいいのですが、それが出来ない状況で、差別化する方法。それがデザインの力ではないでしょうか?

ブランディングとは育てる事?

ブランディングは一人ではできません。会社としていろんな情報を発信していく機会はあると思います。

・メディア(ウェブサイト、紙媒体など)
・商品やサービス
・コミュニケーション(SNS、イベント、店舗など)
・広告やPR活動、キャンペーン

世間にブランディングを浸透させるには一貫性が必要となります。情報発信をする時に、一貫性が必要となるケースが多々あります。その場合に、毎回誰かがチェックするなどということをするのではなく、まずは社内からうちの会社はこういう強みがあるんだと浸透させていく必要があるのだと思います。社内のすべての人が共通認識をすることで初めてスタートラインに立てるのではないでしょうか?

経営者がデザインを学ぶ必要がある

経営者はデザインを取り入れるため、デザインについて学ぶ必要があるのではと思います。外部のデザイナー等にやってもらうのも手だと思いますが、会社のことを一番わかっている人がデザインについて真剣に考え、学ぶことにより、正しく判断することが出来るようになり方向性のぶれないデザインができるのではないでしょうか?

まとめ

今回は、デザイン経営について紹介いたしましたが、経営者だけでなくデザイナーや会社員事態も経営に目を向け、みんなが同じ方向を見る事が成功の秘訣なのではないでしょうか?