ヘッドレスCMSってなにがいいの?導入のメリットと概念について

2024.01.28Web

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ヘッドレスCMSってなにがいいの?導入のメリットと概念について

Webサイトを制作する場合、CMS(コンテンツ管理システム)を導入するといえばWordPressを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?ただCMSといってもいろんな種類のCMSが存在します。その中でも最近ヘッドレスCMSの導入や構築の機会があったため、今回はヘッドレスCMSに焦点を当てその基本概念、メリット、そしてどのような場面で活用できるのかについて紹介しようと思います。

ヘッドレスCMS とはなにか?

ヘッドレスCMSとは従来のCMSと異なり、フロントエンド(サイトの見た目やページの表示方法を担当する部分)が存在しないシステムのことを指します。ヘッドレスCMSはコンテンツの作成、管理、保存がバックエンドで行われ、APIを通じて様々なプラットフォームやデバイスにコンテンツを提供します。この柔軟性により開発者は任意のテクノロジを使用してフロントエンドを構築できマルチチャネルコンテンツ配信が容易になります。

ヘッドレスCMS のメリット、デメリット

メリット

・柔軟なフロントエンドの選択
好きなフロントエンド技術を自由に選べるため、カスタマイズ性とデザインの自由度が高い。

・いろんなデバイスに対応
APIを介して複数のプラットフォームやデバイスにコンテンツを配信できる。

・ページの表示速度の向上
バックエンドとフロントエンドがわかれていることにより、高速なページ読み込みと優れたユーザー体験を実現することができる。

・セキュリティの向上
フロントエンドがないため、攻撃面が減少し、セキュリティが強化される。

・トラブルの責任範囲の明確化
バックエンドとフロントエンドがわかれていることにより、エラーや不具合があった場合どこに原因があるのかをすばやく判断することができます。

デメリット

・開発の複雑性
フロントエンドとバックエンドを別々に開発する必要があるため、プロジェクトの複雑さが増します。

・専門知識の要求
フロントエンド技術に関する深い知識が必要で、従来のCMSより学習曲線が急になる可能性があります。

・初期コストの増加
分離されたシステムの開発と管理には、従来のCMSに比べて初期投資が大きくなることがあります。

・プレビュー機能がない
ヘッドレスCMSはコンテンツのプレビューが難しく、コンテンツの確認作業に追加の工夫が必要になる場合があります。

・開発コストの増加
既存のプラグインや拡張機能が使用できない場合があり、独自のソリューションを開発する必要があります。

プロジェクトの要件や目標に最も適した選択をすることが重要

CMSやサービスの選定にあたり重要なのは何を最優先にするかを明確にすることです。運用や更新のしやすさ、セキュリティの強度、予算の許容範囲など多岐にわたる要素を総合的に考慮する必要があります。特に日々の運用・更新のしやすさや企業として担保しなければいけないセキュリティの最低ライン、そしてプロジェクトにかけられるコストについては重要視しなければいけません。これらの要素を踏まえプロジェクトの目的や要件に特化したCMSの選択を行うことが成功への第一歩となります。各CMSが提供する機能やサポート体制を詳細に調査し最終的な運用シナリオを見据えた上で最適な選択を行うことが重要です。

CMSを選ぶ時に考慮すべきポイント

・運用(更新箇所、更新頻度)
・セキュリティ面
・コンテンツの種類と量
・拡張性(機能の追加、他のプラットホームに展開)
・費用(開発費用、運用・メンテナンス費用)
・パフォーマンス(読み込み速度や応答性)
・サポート体制(開発者のサポート、情報の量)

ヘッドレスCMSを開発してみて感じたこと

WordPressであればプラグインや関数で簡単に実装できる機能でも静的に作るとなるとその過程が複雑になることや対応が難しい部分が存在することを実感しました。APIで連携する時や静的にすることで気をつけるべきポイントなどいろんな側面が見えたことはいい経験だったと思います。ウェブサイト制作は目的に応じて多様なアプローチが可能であることを理解し、広い視野を持つことが極めて重要です。様々な制作手法の中から最適な手法を選択し適切に活用できるスキルを身につけることがウェブ制作の分野において大切だと感じました。