SEO施策を成功に導くためにクライアントとKGIを握ることの重要性
2025.05.18SEO
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「SEO施策を進めているのになかなか成果が見えない」「順位は上がっているのに評価されない」こうした声はSEOの現場でよく耳にします。このような悩みの多くはクライアントと施策担当者の間でゴールの不一致が起きていることが原因です。SEOの専門家が目指している成果とクライアントが期待している成果がずれているとたとえ施策が的確であっても結果として評価されず信頼関係を築くことが難しくなります。今回はSEO施策を行う上でクライアントとKGI を握ることの重要性について紹介しようと思います。
KGIとKPIの違いとは?
KGIとは(Key Goal Indicator)の略でありビジネスにおける最終的なゴールを数値で明確に示す指標です。「月間売上1,000万円」や「年間問い合わせ数500件」といったように企業が本当に達成したい成果そのものを表しています。一方でKPIは(Key Performance Indicator)の略でKGIを達成するために必要な中間的な指標になり「検索順位1位を10キーワードで達成する」や「オーガニック検索からの流入数を月2万にする」といった内容が該当します。SEO施策ではKPIの設定に終始しがちですがKGIを明確にすることで施策の目的や方向性がぶれずクライアントの叶えたい要望のずれがなくなります。
ビジネス視点で考えるSEOの位置づけ
SEOはあくまでもビジネスの成果を上げるための手段であり目的ではありません。検索順位の向上やアクセスの増加といった結果だけを追い求めても最終的な売上や利益の向上につながらなければクライアントにとっては意味のある施策とはいえないかと思います。SEO経由の問い合わせ数の増加や見込み顧客の獲得といった商談機会の創出に関わる目的を達成するためにどうするかという視点を施策の担当者も持つ必要があるかと思います。単なる施策の成果だけでなくビジネスに直結する成果を見据えてSEO対策を進めるにはお互いにKGIの理解と共有が重要になります。
KGIをクライアントと握ることで認識のズレをなくす
KGIをクライアントと握らずにSEO施策を進めるとさまざまなリスクが生じます。たとえば検索順位が上がったにもかかわらずクライアントから売上が増えていないと不満が出るようなケースです。このような認識のズレは成果の定義が曖昧であることが原因になります。明確なKGIが設定されていないと施策の効果を適切に評価する基準が存在しないため、どれほど努力しても正しく評価されない可能性があります。逆にKGIが明確であればそこから逆算する形でKPIを設計でき何をどのように改善すべきかがはっきりと見えてきます。また、KGIを通してクライアントの経営課題とSEO施策を結びつけることができればSEOに対する理解や期待値も高まり信頼関係を築きやすくなります。
KGIが高すぎる・現実離れしている場合の対処法
よく成果を求めるばかりにSEOの知識の少ないクライアントが非常に高い期待を持ち現実的ではないKGIを設定することがあります。このような場合にはまず現状のデータをもとに達成可能な範囲の成長率を冷静に提示することが重要です。過去のCV率から必要な流入数を算出しキーワードを選定や必要な記事数や改善タスクなどといった小さなタスクに落とし込んで説明することで現実的なKGIかどうかをわかりやすく説明することができます。そのうえで、短期・中期・長期の3段階に分けた目標設定を提案し段階的な成果イメージを共有するとクライアントの納得を得やすくなります。
数字で語れない成果
SEO施策の中には数値には表れにくいもののビジネスにとって非常に重要な成果も存在します。検索結果に頻繁に露出することで潜在層の認知が徐々に高まっていったりお問い合わせの件数そのものは変わらなくてもお問い合わせの質が向上していることもあります。さらにSEOで整えられたコンテンツが営業現場での提案資料として活用されることで商談成功率が上がったというケースも少なくありません。このような成果は必ずしもKPIとして数値化されない場合もありますが中長期的に見れば事業全体への貢献は大きく定量的な指標だけでなく定性的な効果にも目を向けて成果を判断することが重要になります。
まとめ
SEO施策を成功させるためには何のために時間と工数をかけるのかをお互いに同じ認識をもつことだと思います。クライアントとの間でKGIを基にコミュニケーションをとることでクライアントの期待にズレが生じにくくなります。時代や会社の状況によっても目指すべき目的も変化していく中でいま何をするべきなのかを理解するということが大切なのではないでしょうか?